お経って何?を説明します。
概略
お釈迦さまの教えを、弟子たちが書き物でまとめたものです。多くは、物語風に書かれています。
現在伝わっている「お経」には、お釈迦さまの言葉もあれば、そうでないものも混ざっていますが、どれが本当に説かれたかどうかは、実際のところ、よくわかりません。
しかし、論理的かつ普遍的で、役に立つものであれば、「中身は本物」といっていいのではないでしょうか。
実際、どんな内容なの?
法華経の最初のところの例ですが、例えばこんな感じです。
王舎城という場所の霊鷲山という山で、お釈迦さまが法を説く。これを聞くため、最高の位に達した舎利弗などの聖者たち、不学な者たち、悟りを求める観音菩薩などの菩薩たち、帝釈天などのさまざまな天人や神々、また龍王、阿闍世王、阿修羅王などの王は、数百・数千の家来たちを連れ、集まっていた。・・・
セリフもあります。
皆が決意を新たにすると、お釈迦さまは瞑想を終え、ゆっくりと立ち上がりました。
「舎利弗よ。私がこれから説く教え、つまり本当の仏の知恵とはかぎりなく深くて難しい。知恵第一と称されるお前でも理解できないだろう。たとえお前と同じくらい賢い者を大勢集めても理解できないだろう。ましてやここにいる皆が理解することなんて、とうてい不可能だ。・・・
こんな感じで、舞台設定から登場人物、セリフまで、まるで物語のように書かれています。
お経ができた、簡単な経緯
約2500年前にお釈迦さまが出現。その後、30歳で悟りを開き80歳で入滅するまで、50年間さまざまな教えを説かれましたが、その当時は、口伝えで伝承されたようです。現在、お釈迦様当時の文字は、残っていません。
お釈迦さまがご入滅されて、100年くらい後に、弟子たちが結集し、「私はこのように伝え聞いた」って感じで結集しました。それをみんなで、暗記しました。ですから、多くのお経の始まりは「如是我聞」(かくのごとく、われはききけり)から始まります。ちなみに、言葉はインドで使われていた言葉です。
その後、お経は中国に伝わりましたが、中国語に翻訳して伝わりました。その翻訳されて伝わったお経が、日本に伝わりました。ですから、現在私たちが目にするお経は、昔の中国語、つまり漢字なのです。
お経がたくさんある訳
お経は、俗に「八万法蔵」といいます。実際には、巻物で7000巻以上あるそうです。なんでそんないっぱいあるの?と思われるかもしれませんね。前述したとおり、最初は文字じゃなくて、みんな「私は、このように聞きました!」と口伝えで伝承されていました。歴史の中で、誰が誰に伝えたなんて記録してもないし、後の人は分からないでしょうから、似たような内容の物もあっただろうし、記憶違いもあったんだと思います。というわけで、お釈迦さまが説いてないだろうものも、きっと中に混ざっていると思います。「これは、完全に違うよね!」っていうお経を、偽経といいますが、それもかなり混ざっているから、多いんだと思います。
本物じゃないかも知れないのに、信じているの?
その通りです。お経が成立した経緯を見ればわかるとおり、今と違って、そのまま完璧にコピーしたものが残ってきたわけではありません。一番最初に成立したとされるお経でも、お釈迦さまが入滅されて数百年も経過していますし、それがそのまま本物とも言い切れません。
一方で、仏教はお釈迦さまが入滅された後から現在に至るまで、人々に影響を与え続け、厳然として存在し続けているのも事実です。ですから、その中のエッセンスを考えるのが大事なのです。
その中から、私たちは、論理的に正しく、普遍的で、役に立つものを見ていけば、たとえそれが科学的には「偽経」とされていても、中身は本物といっていいのではないかと思います。
私は、法華経を信じていますが、「仮に世界中のみんなが法華経の教えの通りに信仰すれば、すべての人が幸せになれる」と、私の思考実験の結果がそうなるから、信じているのです。


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